北法律・九条の会

2012年7月27日:講演と映画上映

 入梅期に、今年は台風が相次いで到来するという異常な季節ですが、ご健勝のことと存じます。

1.今回企画しました第一部は、講演です。福島第一原発で拡散した放射能被害の救済は発生から1年3ヶ月を経ても、東電が損害賠償の受付を開始したばかりで、大きく遅れています。このため、政府の指示で避難し、また仮設住宅にいる多くの市民の生活が成り立たず、分散した各地で放置されています。反対に、東電は、これまで、金融機関の融資金の返済に利息を含めて1兆3千億円も支払い、しかも、事故は「予想外」の津波によるもので、東電に責任はないなどとし、会長、社長など多くの役員は一人も責任を問われず、すでに関係先または子会社の役員などに再就職することを決めています。そして、この7月からは、これまでと同じく一方的に、私たち家庭の電気料金を10.28%も値上げしたいと政府に申し出ています。
 東電が普段と同じく、このように行動していることは、私たち市民にとって、「場違い」と感じさせているだけでなく、これまで市民側が何か「忘れ物」をしてきたのではないか、と「反省」を生み出しています。
 そこで、北法律九条の会 代表鳥生忠佑弁護士に、上記の演題で、この「場違い」と「忘れ物」の正体を解明していただきます。放射能の大量放出に関しては、セシウムの量だけでも、広島原爆の168個分であり、極めて危険なものでしたから、東電の責任は、極めて大きいはずです。ぜひ、ご参加下さい。

2.講演と質疑応答が終わってから、第二部として、放射能事故20年余を経たチェルノブイリ周辺で、生活する市民の生活と病状に迫るDVD「チェルノブイリ・ハート」を上映します。
 「チェルノブイリ・ハート」とは、「穴のあいた心臓」を意味し、「生まれつき重度の疾患を持つ子ども」の意味です。そこで起きていることは、5年先・10年先の日本の子どもらがこれからたどる可能性のあるものとして、今すぐにでも対策をたてねばならないことを教えています。こちらも、ぜひご参加下さい。

期日:2012年7月27日(金曜日) 午後6時から
費用:無料
場所:北法ビル 3階会議室

(1) 午後6時から6時45分
  講演:「東電に責任を誠実にとらせるには、今何をすべきか」
  講師:弁護士 鳥生 忠佑(日本民主法律家協会代表理事、東京北法律事務所所長)

(2)午後7時15分から8時15分
  映画上映:「チェルノブイリ・ハート」